

高知県で生産される「土佐材」は、その美しい木目と優れた強度で知られています。江戸時代には江戸城の建材として使用されるなど、日本の建築文化に深く関わってきました。現在でも、住宅や公共建築物などに広く活用され、高品質な国産材として高い評価を得ています。
eSmy-homeは、土佐材を活用した家づくりを手掛けており、土佐材パートナー企業に登録しています。本コラムでは、土佐材の魅力と登録している土佐材パートナーについてご紹介いたします。
土佐材とは?

高知県は県土の84%を林野が占める全国屈指の森林県と言われています。土佐材は、四万十川流域を中心とした高知県産の木材を指し、特にスギやヒノキが代表的です。これらの木材は、温暖な気候と豊富な雨量に恵まれた豊かな自然環境で育まれ、年間を通じて安定した成長を遂げます。そのため、木材としての品質は非常に高く、木目が美しく、耐久性にも優れていると言われています。
土佐材の特長
土佐ヒノキ(高知県産ヒノキ)の特徴

① 耐久性が高く、水や湿気に強い
ヒノキは、木材の中でも特に耐久性に優れています。土佐ヒノキは樹脂成分(ヒノキチオールなど)を多く含み、防虫・防腐効果が高いため、湿気の多い場所や水回りにも適しています。そのため、風呂桶、浴室材、寺社仏閣の建築材として古くから使用されてきました。
② 美しい白色と滑らかな木肌
土佐ヒノキは、淡いピンク色を帯びた美しい白木の木肌が特徴です。また、木目が緻密で滑らかであり、加工後の仕上がりが非常に良いです。特に和風建築や高級な木造住宅の柱や床材として好まれています。
③ 心地よい香りとリラックス効果
ヒノキの香りには、リラックス効果があると言われています。土佐ヒノキは特に香りが強く、室内の空気を清浄化し、癒しの空間を演出します。そのため、内装材や家具、木製雑貨にも多く使われています。
④ 強度が高く、経年変化に強い
ヒノキは、時間が経つにつれて硬くなり、さらに強度が増す特性を持っています。土佐ヒノキは適度な粘りと硬さがあり、長期間使用しても品質が落ちにくいため、柱や梁などの構造材に最適です。
土佐スギ(高知県産スギ)の特徴

① 軽くて柔らかく、加工しやすい
スギはヒノキに比べて軽く、柔らかい性質を持っています。土佐スギは、適度な弾力があり、加工しやすいため、建築材としての用途が幅広いです。特に、大工職人や工務店が扱いやすい木材として評価されています。
② 温かみのある赤みがかった色合い
土佐スギは、赤みを帯びた柔らかな色合いが特徴です。和風・洋風問わず、さまざまな建築デザインに調和しやすく、室内空間に温かみを与えます。そのため、床材や壁材、家具材としての需要が高まっています。
③ 木目が美しく、独特の風合いがある
土佐スギは、木目がはっきりしており、自然な美しさを持っています。特に、柾目(まさめ)材は繊細で整った木目が出やすく、化粧材や天井板としても高級感があります。
④ 調湿性が高く、快適な住環境をつくる
スギは吸湿性・放湿性に優れ、湿気の多い季節には水分を吸収し、乾燥した季節には水分を放出する調湿機能を持っています。これにより、室内の湿度を快適に保ち、カビや結露の発生を抑える効果も期待できます。
⑤ コストパフォーマンスが高い
土佐スギは、ヒノキに比べると価格が比較的安価でありながら、高品質な木材として広く流通しています。コストを抑えながらも、温かみのある木の家を実現したい人におススメです。
項目 | 土佐ヒノキ | 土佐スギ |
---|---|---|
強度・耐久性 | 非常に高い(時間とともに強度増加) | 高いが、ヒノキよりはやや劣る |
水・湿気への耐性 | 高い(防腐・防虫効果あり) | 調湿性が高く、結露を防ぐ効果あり |
色・見た目 | 明るい白色~淡いピンク色 | 赤みを帯びた柔らかな色合い |
香り | 強い(リラックス効果あり) | やや控えめで爽やか |
加工性 | やや硬いが、仕上がりが美しい | 柔らかく加工しやすい |
主な用途 | 高級住宅・寺社仏閣・風呂材 | 住宅・床材・家具・DIY |
価格 | 高価 | 比較的安価でコストパフォーマンスが高い |
土佐材パートナーとは?

「土佐材パートナー」は、土佐材の魅力を広め、その普及・活用を推進するために活動しているネットワークです。工務店や設計事務所、材木業者など、土佐材を活かした家づくりに取り組む企業が参加し、地域材の活用を通じて持続可能な住まいづくりを支援しています。
◎ 土佐材パートナーの取り組み
- 土佐材の品質向上と安定供給の支援
- 土佐材を活用した住宅の設計・施工のサポート
- 環境保全と地域活性化への貢献
- 木の家の魅力を伝える情報発信とイベント開催
土佐材の品質管理への取り組み
高品質な木材を安定的に供給するために、高知県では厳格な品質管理を実施されており、土佐材が全国で高い評価を得ているのは、以下のような徹底した管理体制があるからです。
1. 含水率の全数検査
木材の乾燥状態は、強度や耐久性に大きな影響を与えます。土佐材は、含水率を均一に保つために、全数検査を実施。適切な含水率に管理することで、木材の収縮や変形、割れを防ぎ、長期間の使用に耐える品質を確保しています。
2. 強度検査(全数実施)
建築材としての安全性を保証するため、すべての角材に対して強度試験を行っています。これにより、土佐材が建築基準を満たし、安心して使用できる木材であることが証明されています。特にJAS認証の取得を推進し、一定の品質基準を満たす製品の供給を強化しています。
3. 内部割れの定期確認
木材の内部割れは、耐久性の低下を招くため、定期的に確認を実施。特に、乾燥工程において適切な温度と湿度管理を行い、内部割れを最小限に抑えるよう工夫されています。
4. 高精度な加工管理
製材された土佐材は、モルダー・プレナー(木材加工機)を使用し、精度の高い仕上がりを確保。加工機の性能チェックは毎日行われ、品質にばらつきが出ないよう管理されています。これにより、施工時の精度が向上し、仕上がりの美しさにもつながっています。
5. 安定供給と品質保証
高知県では、JAS機械等級材の安定供給を目指し、品質管理だけでなく価格の安定化にも注力しています。また、製品ごとの強度・含水率のデータを公開し、施工者や消費者が安心して土佐材を選べる環境を整えています。
これらの取り組みにより、土佐材は品質のばらつきを抑えた安定した製品として市場に供給されています。
まとめ
高知県の豊かな森林資源を活かした土佐材は、品質の高さと環境に優しい家づくりの両方を実現する素晴らしい国産木材です。四万十川流域で育まれるスギやヒノキは、耐久性や美しさに優れ、柱や梁、床材、天井材など、さまざまな建築用途で使用されています。
eSmy-homeは、高知県の徹底した品質管理や、地域材の活用を推進する「土佐材パートナー」の取り組みに共感し、柱や梁の一部に土佐材を採用しております。今後の日本の木材の安定供給や環境保全に努めながら、地域の林業と建築業を活性化させる高知県の取り組みは、持続可能な社会づくりの実現に大切な一歩だと考えています。
国産材を活用した家づくりにご興味のある方は、是非一度お問い合わせください。
参考資料