注文住宅の平屋と二階建てを比較!あなたに合うのはどっち?

注文住宅を建てるとき、「平屋にするか」「二階建てにするか」は多くの人が悩むポイントです。それぞれにメリット・デメリットがあり、家族構成やライフスタイル、将来の暮らし方によって最適な選択は変わってきます。

このコラムでは、平屋と二階建ての違いをいくつかの項目ごとに比較し、ご紹介いたします。

目次

平屋と二階建ての基本情報

最初に、平屋と二階建て、それぞれの基本情報について見ていきます。まず、平屋は一般的に1階建ての住宅で、全面積が地面に広がる形をしています。一方、二階建ての住宅は、上下に空間を分けることができ、土地面積を有効に使用できます。平屋と二階建ての基本情報を整理し、イメージを持つことで、どちらが自分たちの暮らしに適しているか考えてみてください。

次に、平屋と二階建ての特徴についてご紹介いたします。

平屋の特徴

平屋は1階ワンフロアに全てがまとまっているため、移動が非常にスムーズです。また、階段がないため、高齢者や小さなお子様がいる家族にとって安全性が高いと言えます。また、平屋はバリアフリーにしやすい住宅形式だと言われています。したがって、将来的に足腰が弱くなった場合でも、無理せずに住み続けることが可能です。

二階建ての特徴

二階建ての住宅は、土地面積を有効活用することができます。購入した土地を最大限に活かし、居住空間を広げることが可能です。特に都市部では、限られた敷地で快適な生活空間を確保できるのが魅力です。次に、プライバシーの確保がしやすいこともポイントです。一般的に二階の居室は外部からの視線が届きにくいため、より落ち着いた空間を得られます。家族がそれぞれの空間を持つことで、居住空間の使い方が多様化し、ライフスタイルに合わせた設計ができます。さらに、二階建てでは空間を二つに分けることで、リビングと寝室を別々に設けやすくなります。これにより、家事や育児も効率的に行えるため、忙しい日常の中でも快適に過ごせる環境が整います。

費用面の比較

注文住宅の平屋と二階建てを比較する際、気になるのが費用面ですよね。どちらの方がコストが高くなるのでしょうか?考えていきたいと思います。

建築費用

建築費用は、注文住宅を検討する際の大きな要素の一つです。費用が上がるいくつかの理由についてご紹介いたします。まず、平屋を建築する際には、二階建ての住宅よりも建築面積が広くなるため、一般的に建築費用が高くなる傾向があります。一方で、二階建ては建築面積を抑えつつ、居住空間を確保できるため、初期費用を抑えやすい傾向にあります。

土地購入費用

注文住宅を建てる際、土地購入費用は大きな部分を占めるため、慎重に検討する必要があります。特に、大きい平屋を希望の場合は、敷地面積にゆとりのある広い土地が必要となるため、土地の購入費用が高くなる傾向にあります。特に郊外や人気エリアでは、広い土地を求めると予算を圧迫する要因となります。一方、二階建ての住宅は、土地面積をあまり広くする必要がないため、購入費用を抑えられる可能性があります。ただし、立地によっては、二階建てでも予算を意識する必要があります。土地選びからしっかりと計画を立て、将来のライフスタイルを見据えた選択をすることが重要です。

土地の広さと選び方

土地を選ぶ際には、まず自分たちのライフスタイルを考えてみましょう。例えば、子どもが小さい家庭なら、遊び場や庭を確保することができる土地を選ぶということもポイントです。逆に、庭のメンテナンス等に対して苦手意識をお持ちの方であれば、必要以上にゆとりのある敷地を購入してしまうと、土地の費用が高くなるだけではなく、外構費用が高くなってしまうというデメリットもあります。土地は広ければ広いだけ選択肢を広げることができますが、それと同じくらい外構費用や将来のメンテナンス費用にも関わってきますので、管理ができる必要な大きさを把握することが大切です。さらに、周辺環境や交通の便もチェックすることをお勧めします。学校やスーパー、公園などが近くにあるかどうかを確認しましょう。これにより、生活がスタートしてからの生活イメージを事前にもつことができます。

平屋に必要な土地の広さ

一般的に、平屋を建てるためには、80坪以上の土地が理想とされています。例えば建蔽率が50%だと仮定すると、その敷地に対して40坪の建築面積のものを建築することが可能ということになります。ここで注意が必要なのが建物の建築面積だけではなく、カーポートやガレージを設置する際には、この面積も建築面積に含まれるということを忘れてはいけません。30坪の平屋を建築すると残りの10坪でカーポートやガレージを建築する必要があります。これは、およそ車2台分の面積となります。建蔽率は50パーセントのほかに60%等があり、同じ敷地面積でも建蔽率によって建築可能な建築面積が変わります。建築イメージを持ち、必要な広さをある程度把握してから、土地探しを進めていくのが大切です。

二階建てに必要な土地の広さ

二階建て住宅を建てる際の土地の広さは、一般的に広さ50坪以上が望ましいとされています。例えば建蔽率が50%だと仮定すると、25坪の建築面積を取ることが可能です。加えて、容積率が仮に100%だった場合、1階と2階の延べ床面積が50坪程度の家を建築することができます。また、二階建て住宅のメリットは、土地面積が限られている場合でも上下に空間を広げられることです。例えば、狭い土地でも間取りを工夫することで、十分な居住空間を確保することができます。さらに、二階建てにすることで、プライベートスペースと共有スペースを分けやすくなります。家族それぞれの生活スタイルに合わせた空間設計が可能になるため、土地を柔軟に選ぶことができます。

生活の安全性とプライバシー

生活をしていく住宅では、安全性とプライバシーの確保は重要なポイントです。平屋と二階建てそれぞれに安全性とプライバシーの面での特徴がありますので、家族構成やライフスタイルに合った選択をすることが大切です。

平屋の安全性とプライバシー

平屋の最大の魅力の一つは、その安全性です。すべての部屋が一階に配置されているため、階段を使う必要がなく、高齢者や小さな子どもにとって非常に安心です。また、バリアフリー設計を取り入れることで、移動がスムーズになり、将来的な生活もしやすくなります。プライバシーに関しては、間取りの工夫が必要です。例えば、リビングと寝室を明確に分ける間取りを考えると、リビングでの活動と就寝空間が干渉しづらくなります。また、窓の配置や種類等も工夫することによって、外からの視線を気にせずに過ごせるスペースを作ることができます。

二階建ての安全性とプライバシー

二階建ての注文住宅は、空間を垂直に利用するため、限られた土地でも広々とした生活空間を実現できます。しかし、その特性から安全性に対する配慮が必要です。平屋との大きな違いの一つである階段の設置が鍵となります。階段を上り下りする際、特に小さなお子さんや高齢者にとっては事故が起こる可能性が高くなります。そのため、手すりの設置や滑りにくい素材を選定する等の工夫が大切です。また、プライバシーの面ではリビングと寝室の階を分けることで家族各自の空間を確保できます。友人や知人が訪れた際にも、プライベートな空間を維持しやすく、居住空間を快適に保つことができるのが、大きなメリットと言えるでしょう。

税金やメンテナンス費用

マイホーム購入において、税金やメンテナンス費用についても気になりますよね。平屋と二階建てで異なる点を簡単にご紹介をさせていただきます。

平屋の税金とメンテナンス費用

平屋の税金は、一般的に建物の広さや土地の面積に基づいて計算されます。平屋は2階建てと比べると建築面積が大きくなるため、購入する土地も大きくなります。土地の面積が大きくなれば、土地にかかる税金が高くなる傾向にあります。一方で、平屋の魅力は屋根や外壁のメンテナンスが容易な点です。すべての部屋が同じ階にあるため、屋根の点検や外壁の補修も楽に行えます。そのため、購入後の維持管理が比較的楽で高齢者や小さなお子様のいる家庭に向いています。物理的な移動なしで日常のメンテナンスを実施できるのも、平屋の大きな利点です。

二階建ての税金とメンテナンス費用

二階建ての注文住宅は土地を有効に使える利点がありますが、それに伴う税金やメンテナンス費用も考慮することが重要です。まず、二階建ての家は通常、階数が多い分、建物の構造が複雑になります。このため、屋根や外壁のメンテナンス費用が発生しやすく、定期的な点検が必要です。特に屋上や上階の防水工事は、早めに投資しておくことで長期的に見ると大きなコスト削減につながります。税金面では、広さや地域によって変わりますが、仮に平屋と二階建ての同じ面積の家を建築したならば、平屋の方が高く評価されやすいと言われています。

どちらが向いている?

注文住宅の平屋と二階建てには、それぞれ異なる魅力があるからこそ、ご家族にとって、どちらの暮らし方が自分たちのライフスタイルに向いているかを考えることが大切です。

平屋が向いている人の特徴

平屋が向いている人の特徴には、まず小さなお子様や高齢者がいる家庭があります。移動の負担が少なく、安全性も高いため、安心して暮らせます。次に、バリアフリーを重視する方にも向いています。段差がないため、介護が必要な場合でも生活しやすい環境を整えやすいです。また、庭やアウトドアスペースを重視する人にも適していると言われています。平屋は庭とのつながりが強く、家族で楽しめる外遊びの場を提供しやすいです。これらの特徴から、平屋は家族の生活スタイルに柔軟に対応しやすい住まいの選択となります。

二階建てが向いている人の特徴

家族が多い場合や、成長する子供たちにそれぞれのプライベートスペースを持たせたい方には二階建ての注文住宅が理想的です。各フロアに異なる機能を持たせることができ、リビングと寝室を分けることで生活が快適になります。また、土地の広さが限られている地域に住む方には、二階建てが特におすすめです。広さを確保しつつ、庭やアウトドアスペースも残せます。

まとめ

平屋と二階建て住宅、どちらの方が皆様には合っていたでしょうか?住みたい地域によっては、土地の売られている面積が小さく二階建て以上の建築物しか検討されていない方も多いかと思います。また逆に、のどかな地域での建築を検討されている方は、比較的に土地の面積が大きく区分けされているケースが多く、平屋に適している土地が販売されています。このように、住みたい地域によっても平屋か二階建てかの選択肢は変わってきます。住みたいエリアやどんなふうに暮らしをしていきたいのか。家づくりに正解はありません。大切なのは、ご家族にとって何が心地よいかを見極めること。平屋でも二階建てでも、“あなたらしい暮らし”が叶う住まいを選びましょう。

目次