みなさま、こんにちは。
昨日、越谷市で建築中の住宅の上棟を迎えることができました!
早朝の小雨も9時頃にはあがり、作業に支障をきたすことなく無事に完了いたしました。
「上棟」とは、基礎工事から一転して建物の骨組みが完成し、柱や梁など建物の基本構造が完成し、家の最上部で屋根を支える“棟木“(むなぎ)を取り付ける建築の一大イベントです。レッカー車を使って、木材が次々と空を舞い、あっという間に家の骨組みが出来上がっていく様子は、圧巻です!
この日を迎えることで、家の形がしっかりと見えてくるので、お施主様にとっても家づくりが一歩進んだ実感を得られる特別な日です。
上棟時に執り行なわれる「上棟式(じょうとうしき)」は、職人や建築主が一堂に会して工事の安全や建物の繁栄を祈願する儀式として重視されていました。現代では、ライフスタイルの多様化やコストの観点から、上棟式を簡略化するケースが増えています。また、その方法は地域によって少しずつ違うと言われています。
本日は、地域ごと違いはありますが、その中でも一般的な昔ながらの伝統的な上棟式について、ご紹介をさせていただきます。
上棟式の流れ
準 備
棟札(むなふだ)の用意
棟札は、建物の棟木に取り付ける木札で、建築主の名前、建築年月日、大工棟梁の名前などが記されています。これは建物の守護と繁栄を願うお守りのようなものです。
供物の準備
神前にお供えするための清酒、米、塩、魚、野菜、果物などを用意します。
上棟式
清祓(きよはらい)
神職(地域によっては大工棟梁や施工責任者)が建物の四方をお祓いし、土地や建物を清めます。これは邪気を払うとともに、工事の安全を祈願するためのものです。
棟木の取付け
棟上げ→御幣(ごへい)の設置
大工たちが協力して棟木を持ち上げ、建物の最上部に据え付けます。この際、棟木に棟札を取り付けます。
棟木に御幣や五色の布を取り付け、神聖な場所であることを示します。
上棟の儀
拝礼→玉串奉奠(たまぐしほうてん)
建築主や関係者が棟木の前で拝礼し、神々に感謝と祈願を捧げ、玉串(榊の枝に紙垂をつけたもの)を神前に奉納し、工事の無事と家の繁栄を祈ります。
散餅銭の儀(さんべいせんのぎ)
建物の上から餅や小銭を撒き、集まった人々や近隣の住民に福を分け与えます。これは、地域との繋がりを深め、皆で喜びを分かち合うための風習です。
直会(なおらい)
儀式の後、建築主は大工や工事関係者、参列者を招いて食事やお酒を振る舞います。これは、これまでの労をねぎらい、引き続きの協力をお願いする場でもあります。
手締め
全員で「三本締め」や「一本締め」を行い、式を締めくくります。これにより、参加者全員の心を一つにし、工事の無事と成功を確認し合います。
記念品や心付けの贈呈
大工や職人への感謝の表明:建築主から大工や職人たちに記念品や心付けを渡し、感謝の気持ちを伝えます。
御札の安置
建物内への御札の設置:家の守護神として御札を建物内の適切な場所に安置します。
まとめ
上棟式の流れは地域や建築様式によって異なる場合がありますが、古くからの伝統を尊重し、神々への感謝と祈願、そして人々との絆を深めるための大切な儀式です。近年では簡略化されることもありますが、上棟式を執り行うことで、建物に対する想いを新たにし、工事の無事と家族の繁栄を願う日本の心が受け継がれています。昔の伝統を知りつつ、現代のライフスタイルに合ったかたちに沿うことで、家づくりのプロセスをより豊かで意味のあるものにすることができます。
上棟式は、施工する会社によっても意向は異なります。もし、伝統を重んじたいという方は、事前に上棟式等について対応してもらえるのか確認しておくことをお勧めいたします。人生でおそらく一度となる家づくりだからこそ、工事の進行も気持ちよく迎えていけるといいですね。弊社は、オーナー様のご要望を確認しながら地鎮祭や上棟式を実施しております。
上棟の様子は、11月18日にInstagramにも投稿予定ですので、ご興味のある方はぜひ、ご覧いただければ幸いです。
最後まで、ご拝読いただきありがとうございました。
本日担当させていただいたのは、住宅アドバイザーの下山でした。