

新築やリフォームの際、新しい住まいでの生活が始まってから「こんなところにもコンセントが必要だった!」と後悔する方は少なくありません。見た目や広さばかりに気を取られていると、実際に生活を始めた時に「ここにあれば便利だったのに」という場面に出くわすことになります。
本日のブログでは、後悔しないための「コンセントの最適な数と配置」を、生活動線に基づいてご紹介いたします。
コンセントの数、実際の「正解」は?

一般的に「6畳あたり2〜3口」が目安だと言われていますが、これはあくまで最低限の基準です。現代の暮らしではスマートフォン、タブレット、家電製品、間接照明、掃除機など、使う電化製品の数は年々増えています。そして、ご家庭によって使用する電気器具の数はさまざまです。そのため、プランニングに入る前に、使用する電気器具について改めて見直し、必要な数について一度考えてみてください。
一般的に理想的だと言われている目安
- リビング:5〜8口以上
- キッチン:6〜10口
- 寝室:3〜5口
- 洗面所:2〜4口
- 子ども部屋・書斎:3〜6口
また、重要なのは「数」だけでなく、「どこに配置するか」。つまり、生活動線に合わせた設計がカギを握ります。
生活動線を考慮したコンセントの配置ポイント

生活動線とは、家の中で人が移動するルートや流れのこと。コンセント配置で重要なのは、より具体的にイメージを持つことです。家電を「どこで、どの高さで、どう使うか」を具体的に想像して配置を決定していきましょう。
✔配置のコツ
- 腰の高さに設置すると、抜き差しがしやすく高齢者にも便利
- 家具の裏に隠れないように配置
- 掃除機の使用範囲を想定して、各部屋の出入り口付近に1口以上
- コードを引っかけにくい場所に配置(動線上にコードが来ない)
部屋別:おすすめのコンセント数と配置例

各部屋に必要されるコンセントの数と配置例をご紹介いたします。
リビング
テレビ周りだけでも3〜4口は必要。Wi-Fiルーター、ゲーム機、加湿器、空気清浄機、間接照明、スマホ充電など、想像以上に電源を使います。
おすすめ配置
- テレビ裏に集中配線(4口以上)
- ソファ横やサイドテーブル付近に1〜2口
- 掃除機用に入り口付近に1口
キッチン
家の中でもっとも家電製品が多い場所。電子レンジ、冷蔵庫、炊飯器、電気ケトル、コーヒーメーカーなど用途別に口数を確保する必要があります。
おすすめ配置
- カウンター上:調理家電用に3〜4口
- カウンター下:ロボット掃除機や電気ポット用に2口
- 壁面:冷蔵庫・レンジ専用コンセント
寝室
意外と盲点になるのが寝室です。スマホの充電、加湿器、照明などで使います。
おすすめ配置
- ベッド両サイドに1口ずつ
- ドレッサー付近に1〜2口
- 掃除機用に1口(入口近く)
洗面所・脱衣所
ドライヤー、電動歯ブラシ、シェーバー、洗濯機などを考慮。水場なので安全性も重要です。
おすすめ配置
- 洗面台横に2〜3口(防水対応)
- 洗濯機用の専用コンセント1口
- 掃除機用に低めの位置に1口
子ども部屋・書斎
学習机、パソコン、プリンター、照明、暖房器具、ゲーム機など多用途。
おすすめ配置
- 学習机の両サイドに2口ずつ
- ベッドサイドに1口
- Wi-Fi中継器などの機器用に1口
スマートホーム時代の追加アイデア

最近では、スマート家電やIoT機器を導入する家庭も増えています。それに伴い、USBコンセント付きや天井・床・壁面の高い位置に設置するケースも。
こんなアイデアも
- USBポート付きコンセントを寝室・リビングに
- 床面コンセント:ダイニングテーブルの中央などに便利
- 天井付近:プロジェクターや監視カメラ用
まとめ
コンセントの数に「これが正解」という絶対的な答えはありません。大切なのは、ご家庭のライフスタイルや動線に合わせて「使いやすく、無駄がないように配置」することです。そのためにも、お持ちの家電の数のチェックとどんな場面で使用するのかを事前に確認しておきましょう。家の間取りや電気打合せの事前に使用するイメージを持っておくことで、住んでから「足りない」、「位置が使いづらい」といった後悔を減らせるはずです。家づくりやリフォームを検討されている方の参考となれれば幸いです。
最後までご拝読いただき、ありがとうございました。