

たった一枚のドアで、空間の印象がガラリと変わることをご存じですか?
住まいのデザインにおいて、ドアの存在は単なる開閉機能にとどまりません。ドアの種類は、空間全体の印象を大きく左右する重要な要素となります。
本コラムでは、ドアの一つである「フルハイトドア(天井までの高さがあるドア)」の魅力と、それを活かした空間設計のポイントについてご紹介いたします。
フルハイトドアの魅力と空間設計の重要性

一般的な建具とフルハイトドアの違い
まず初めに、一般的な建具とフルハイトドアの違いについて、簡単にご紹介をさせていただきます。一般的な建具(ドア)は高さが約2m程度で設計されることが多く、上部に「垂れ壁」ができるのが特徴です。一方、フルハイトドアは天井までドアが伸びており、視覚的な開放感やデザイン性に優れています。主な違いを以下にまとめます。


一般的な建具 | フルハイトドア | |
高さ | 約2m前後 | 天井まで(2.4m~2.7m) |
空間の印象 | 垂れ壁により区切られた印象 | 視線が抜け、開放的 |
デザイン性 | 枠や垂れ壁が目立つ | 壁と一体化し、シームレス |
フルハイトドアとは?その基本と特徴
フルハイトドアとは、床から天井までの高さがある室内ドアのことを指します。一般的なドアよりも高さがあるため、壁と一体化したようなデザインを実現し、シンプルで洗練された印象を与えます。近年、モダンな住宅設計において注目されている建材の一つです。
空間を広く見せる!フルハイトドアの効果
フルハイトドアは、視界を遮るラインを減らすことで空間を広く感じさせる効果があります。通常のドアではドア枠が視線を分断してしまいますが、フルハイトドアは天井が連続することで、開放感のある空間を演出することができます。
統一感のあるデザインで洗練された空間へ
フルハイトドアは、壁とドアのラインが揃います。そのため、住宅のデザイン性が向上し、洗練された統一感のある空間を作りだします。また、天井の高さを強調することができ、同じ2.4mの天井でも垂れ壁のあるドアの家とフルハイトドアの家では、天井の高さの感じ方が異なります。特に、狭小住宅やマンションなどでフルハイトドアを採用すると圧迫感を軽減するのに効果的です。
空間デザインにおけるフルハイトドアの役割
フルハイトドアは、空間デザインにおいて壁の一部のように機能し、統一感を生み出します。また、開閉時にドアが目立ちすぎることなく、スムーズな動線を確保できるため、モダンで洗練されたインテリアに適しています。
反りやすい?フルハイトドアの注意点
フルハイトドアは通常のドアに比べて大きいため、湿度や温度変化による反りが発生しやすいというデメリットがあります。特に無垢材を使用したドアはその影響を受けやすく、適切な管理が必要です。そのため、フルハイトドアを採用する際は、「反り」への対策をしっかりと考えられたメーカーの商品を採用するのがおススメです。
フルハイトドアの機能と室内環境

フルハイトドアによる空気循環の改善
フルハイトドアはデザイン性だけではありません。床から天井まで高さがあるため、室内の空気の流れを妨げにくく、換気効率の向上が期待できます。一方で、一般のドアの場合は、垂れ壁が空気の移動を遮る要因となり得ます。特に夏の暑い時期だと、暖かい空気は上昇して天井に近くなるほど熱く滞留するため、垂れ壁により遮られた空気が滞留してしまいます。
デザイン視点から見るフルハイトドアの機能性
フルハイトドアは、デザイン性だけでなく、機能性にも優れています。例えば、開閉時の音を軽減する工夫や、スライド式のデザインによってスペースを有効活用することが可能です。さらに、壁と一体化するデザインにすることで、よりスタイリッシュな空間が実現します。
高い天井との共鳴:相性と効果
フルハイトドアと高い天井の組み合わせは、空間の開放感を最大限に引き出します。特に、吹き抜けのある空間や、間接照明と組み合わせることで、さらに上質な空間を演出することができます。

フルハイトドアを活かした空間設計
フルハイトドアの特性を最大限に活かす空間設計のポイントをご紹介いたします。
- 天井の高さとのバランス
一般的な天井高(2.4m〜2.7m)の住宅でも、フルハイトドアを採用することで、空間をより広く見せることができます。 - ミニマルなデザインの採用
シンプルなデザインのフルハイトドアを選ぶことで、壁との一体感を演出し、すっきりとした空間を作ることが可能です。 - 素材と色の選定
木製、ガラス、スチールなど、空間全体のコンセプトに合わせた素材選びが重要です。例えば、ナチュラルな雰囲気を求めるなら木製、モダンな雰囲気を求めるならスチールフレームのドアが適しています。 - 照明計画との連携
フルハイトドアを採用することで、光の回り方が変わるため、間接照明やダウンライトの配置を工夫すると、より効果的な空間演出ができます。
まとめ
フルハイトドアは、空間の広がりを感じさせ、洗練された住まいをつくる重要な要素です。デザイン性だけでなく、空気の流れや光の効果を最大限に活かせる機能性も魅力の一つです。空間全体のバランスを考えながらフルハイトドアを取り入れることで、ワンランク上の快適で洗練された住まいを実現することができるでしょう。これから住宅を新築・リノベーションする際には、フルハイトドアの導入を検討してみてはいかがでしょうか?
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