みなさま、こんにちは。
断熱性能と気密性能が担保されることによって
住まい手の皆さまに、どんなメリットがあるのかについて
本日は、家の耐久性に関する内容をご紹介させていただきます。
断熱性能と気密性能を高めると
住む人の健康やお財布に優しいだけではなく、
実は、建物にも優しいつくりになります。
本日のキーワードは 壁内結露 です。
壁内結露とは
壁内結露は、建物の外壁と内壁の間で発生する結露のことです。
外気と室内の温度差が大きい冬季に特に起こりやすく、
断熱材が適切に施工されていない、あるいは気密性が不足している場合に、
発生しやすいと言われております。
壁内結露は、冷たい外気に接触した壁の内側で発生します。
このように、
壁内結露は見えない場所で進行するため、気づけないまま、長期間放置されます。
したがって、ジワジワと家の構造を弱体化させる原因になり家の耐久性に深刻な影響を与えます。
壁内結露が引き起こす問題
≫木材の腐食
壁内に湿気が溜まると、家の構造材である木材が湿気を吸い、腐食が進みます。
木材が腐ると、家全体の構造が脆弱になり、家の耐久性が著しく低下します。
腐食した木材は強度を失い、場合によっては補修工事や大規模な修繕が必要になることもあります。
さらに、湿った木材はシロアリの侵入を招き、木材の劣化が加速する可能性が高まります。
≫カビとダニの発生
湿気の多い環境は、カビの繁殖に最適な条件です。壁の中で発生したカビは、
家の空気環境を悪化させ、住まい手の健康にも悪影響を与えます。また、カビが繁殖すると、
その胞子が空気中に広がり、アレルギーや喘息などの呼吸器系のトラブルを引き起こします。
さらに、湿気はダニの繁殖を促し、室内環境をさらに悪化させる要因となります。
≫断熱材の劣化
断熱材は種類にも余地ますが、湿気に弱いものが多くあります。そのため、
壁内結露によって水分を含むとその性能が大幅に低下します。特にグラスウールや
セルロースファイバーなどの吸湿性のある断熱材は、水分を吸収すると断熱効果が弱まり、
家全体のエネルギー効率が悪化します。
これにより、暖房や冷房の効率が低下し、エネルギー消費が増えるため、光熱費も上昇します。
≫金属部分のサビ
家の構造に使用されている釘や金具などの金属部分が、結露による湿気にさらされると錆び始めます。
サビが進行すると、接合部の強度が弱まり、家全体の安全性に問題が生じます。
特に重要な構造部分での金属の劣化は、重大な事故につながる可能性もあります。
このように、壁内結露は、家の構造そのものにダメージを与えるため、耐久性が大きく低下します。
結露によって木材や断熱材が劣化し、カビやダニが発生することで、家の快適性が損なわれるだけでなく、
長期的には修繕や建て替えのコストが膨らむリスクがあります。
また、構造材が腐食するということは、家全体の耐震性にも悪影響を及ぼす可能性があります。
腐食した木材やサビた金属部分は、地震や台風などの外力に対して脆弱になり、構造が崩壊する
リスクが高まります。
家の耐久性が低下することで、安全性が損なわれることは避けたい最悪の結果です。
このように高断熱・高気密住宅にすることによって、
家族の健康や経済面だけではなく、家の耐久性も影響があることが分かります。
一生に一度しか建てないであろうマイホーム。
簡単に直すことが難しい部分こそ、
後悔しないように計画をしていただくことがおススメです。
最後までご拝読いただき、ありがとうございました。