みなさま、こんにちは。
本日は、断熱性能と気密性能の大切な関係性について
ご紹介をさせていただきます。
断熱性能はUA値(=外皮平均熱貫流率)という数値で判断することができ、
この数値は建物のプランニングが完了すると、算出することが可能になります。
そのため、実際に工事がスタートする前に、ある程度の断熱性能を知ることができます。
ここで、大切なことですが、
計算から導き出されたUA値は、
隙間が全くない「C値=0」を大前提とした値です。
つまり、建築過程で測定されるC値の測定結果が「0」でない場合、
実際に建物が完成されて住む家のUA値の値は、
当初のプランニング時に提示されたものよりも低い断熱性能になっているということです。
UA値「0.46」の家を建てる計画をしていても
相当隙間面先のC値が「2」という結果であれば
実際のUA値は「0.56」と下がってしまうということです。
例えば、冬の防寒対策をご想像ください。
冬に外出をするとき、上着を羽織ってなるべく冷たい風を通さないよう、
また、体の熱を逃がさないようにに対策をされる方がほとんどかと思います。
その代表例として「ダウンジャケット」を羽織った時をイメージしてください。
ファスナーを開けている時
ファスナーを閉めている時
どちらの方が暖かいですか?
ファスナーを閉めている時ですよね。
家も同じです。
ダウンジャケットのダウン(羽毛)部分は家でいう断熱性能。
ファスナーが家でいう気密性能に当たります。
どんなに高級な羽毛のダウンジャケットを羽織っていてもファスナーが開いていれば、
体の熱が外へ逃げて寒くなります。
正しく着用することで、ダウンジャケットの性能をきちんと体感することができるのです。
家も同じです。
どんなに断熱性能を良くしても
暖房で温めた空気、冷房で冷やした空気が家の隙間からどんどん漏れていけば
なかなか温まらないですし、なかなか涼しくもなりません。
だからこそ、UA値単独で建物の性能を推し量るのは危険です。
きちんと気密測定結果を想定したうえで、改めて計算で導き出される断熱性能の数値を
「いくつ」で検討するべきなのかをお考え下さい。
もちろん、どんなにUA値を優秀な数値でうたっていても、
そもそも気密測定をやらない、C値の数値を約束しない、というのでは
断熱性能をどんなにこだわっても意味のないものとなってしまいます。
断熱性能と気密性能の両方を大切にして家づくりをしていただけると
快適な新居でご生活をスタートさせることができるのではないでしょうか。
本日も最後までご拝読いただき、ありがとうございます。
次回より、
断熱性能・気密性能の良い家に住むとどんなメリットがあるかについて
ご紹介をして参ります。