「健康寿命」の秘訣は「家」の性能にあり!?
みなさま、こんにちは。
本日より、断熱性能と気密性能が担保されることによって
住まい手の皆さまに、どんなメリットがあるのかについて1つずつご紹介をさせていただきます。
初めに、ご紹介をさせていただきたいのが「健康」への影響です。
キーワードは、室内温度 です。
みなさまは、海外の家づくりで室内温度の規定があることをご存じですか?
一つの事例として、イギリスでは、室内温度を18℃以上に遵守することを
住宅法で義務付けられており、18℃以下となる住宅に関しては、
改修・閉鎖・解体命令を行政が指示することができるのです。
なぜ、イギリスでは室内温度の水準が定められているのか?
それは、生活する室内温度が18℃未満になると
健康リスクへ影響を及ぼしているということが分かっているからです。
日本の住環境において高断熱・高気密住宅の建築が推奨されてきておりますが、
まだまだ、室内温度の規定はありません。
ですが、決してイギリスの住宅基準が高いものでもないのです。
なぜなら、人間の健康を一つの人権であると考え活動している
世界保健機関(WHO)でも冬の室温は18℃以上にすることを強く勧告しているからです。
なぜ、18℃を目安にしているのか?
それは、18℃未満で血圧上昇・循環器疾患の恐れがあり、
16℃未満で呼吸器系疾患に対する抵抗力の低下。
5℃低体温症を起こす危険大とされているからです。
実は、日本でも「断熱改修等による居住者の健康への影響調査」が行なわれております。
そちらの第三回目の中間報告の内容について簡単にご紹介をさせていただきます。
国土交通省「家選びの基準変わります」のHPに掲載されている「省エネ住宅で かなう 健康&快適生活]
(https://www.mlit.go.jp/shoene-jutaku/health-effects/index.html)
これは、国土交通省「家選びの基準変わります」のHPに掲載されている
「省エネ住宅で かなう 健康&快適生活」の抜粋になります。
室内温度18℃以上、12~18℃、12℃未満の家に住む人。
それぞれの健康診断結果を見ると住まいの室内温度が
健康診断結果に影響があるということがうかがえます。
上の表は、慶應義塾大学理工学部の伊香賀教授グループの
「健康維持がもたらす間接的便益(NEB)を考慮した住宅断熱の投資評価」という
調査報告の抜粋となります。
表からは、
現在の住まいよりも性能の高い家に転居したことによって
健康状態の改善へ影響を与えていることが分かります。
冷えは万病のもとということわざがあるように
人が生活をしていく住環境は健康と密接に関係しており、
これから住んでいく家の選び方が重要であるということが分かります。
本日のご紹介は以上とさせていただき、
次回は、引き続き住宅と健康の結びつきについて
ご紹介をしていきたいと思います。
最後までご拝読いただき、ありがとうございました。